FC2ブログ
    topimage

    2019-08

    杉と栓の箪笥 - 2019.08.03 Sat

    箪笥の英語はchest of drawers。(まだ他にも言い方があったと思いますが…)
    今回の注文制作で初めに浮かんだのがこの英語でのイメージでした。
    こういうイメージを固定するために言葉を使う時の、その感覚的なところが
    人に伝わるかどうかはよく分からないし
    別に伝える機会というより必要もないのですよね。
    だって時間が経ったら自分でさえ変わってしまうもの
    だったりしますから。
    ただデザインを考える時のその時だけの、自分にとってだけの道標になることが
    時々あってそれでうまく出来ることがあるという気はしています。
    そう、自己満足こそが先ずは大事と思ってるタイプですので 笑



    杉の板と堅木のフレームを、こう組み合わせて主に箱物の基本構造にする
    のは以前から何度もやってきて、その都度ほんの少し変えてそのニュアンスの
    違いを自分の引き出しにしまってきました。

    豊富にある普通の杉を家具に使いたいということもあるし、いろんな木の
    それぞれの特性を活かしながら調和も作れたらなと思います。

    注文主さんとは長いお付き合いをさせていただいていて、僕の仕事を
    分かってくださってて任せてもらってる。
    いつも少し実験を入れながら、いい具合の匙加減に家具を完成させる
    ことが出来てる気がします。

    20190803062953a86.jpeg

    この前の記事にもちらっと出てきた加工中のフレーム。
    これが組み上がると、、、

    20190803062819737.jpeg

    こういう収まりになります。

    いざ搬入へ!


    20190803062820cca.jpeg

    おうちの雰囲気に合ってるでしょうか。
    自分としてはなかなかいいと思うのですけどね。

    杉と栓の“chest of drawers”
    w900 d465 h1,400 杉のみ着色 のち全体をワックス仕上げ








    スポンサーサイト

    経ヶ峰一斉登山 - 2019.06.23 Sun


    6月22日の土曜日、僕にとって2回目の経ヶ峰登頂。
    今日は雨の中を高座原登山口まで林道を上がり、数台分ある駐車スペースに
    ポツンとトラックを停めてそこから歩きました。

    2019062311452912d.jpeg


    雨合羽を着用したけどすぐに止んで蒸れてきたのでまた脱いでTシャツ一枚に。
    杉の植林地の中、結構な急こう配でしたが登山道はよく整備されていて快適に歩けます。

    20190623115412186.jpeg

    2019062311453267c.jpeg

    ところどころに山桜や小楢。普段家具製作で使っている広葉樹を見ると
    なんとなく友人に出会ったような気持ちになって、よっ!なんて呟いてしまいます。
    きっと他の木工家もみんなそうに違いない、、と思う…

    20190623114530776.jpeg

    登るうちに霧が立ち込めて幻想的な美しさ。しかしこのお天気では頂上からの
    眺望は無理かなと思いながらゆっくり登って行きました。

    201906231145314f4.jpeg

    201906231145334a1.jpeg

    今日はこの山の姿をこのまま残してほしいと願う津市民、三重県民で
    一斉に経ヶ峰に登って山頂で集会しようっていう企画。
    東京に本社のあるファンド会社によりこの経ヶ峰で計画が進行中の、風力発電施設を
    どうしても白紙撤回にしてほしいと願っての登山です。

    経ヶ峰は標高819メートルで旧津市からはその円錐のシルエットが美しく見え、
    30校以上の校歌にも歌われる津市民にとってのふるさとを象徴する存在。
    その山頂付近に高さ150メートルの巨大風車が立ち並ぶなんて、、
    とても許容出来るものではないのです。

    さて、高座原ルートはポピュラーではないようで頂上に近付いてメジャーな
    平尾ルートに合流するまで誰一人にも出会わず、雨上がりの静かな森を
    独り占めして歩きました。

    小さな尾根に出たところでふと見ると小規模な赤松の群生があり、
    小径は松葉が敷き詰められてフカフカの絨毯のよう。

    最近読んだばかりの

    「人が里山に生活の燃料を求めなくなって以来、
    日本の森林は現在かつてない豊潤な様相なのだ」

    てなことが書かれた本のことを思い返しました。

    こんな小さな登山道でも人通りが多いと地肌が露出したままになり、
    踏み固められて草木も生えず雨で土も流れます。
    あたりはほとんど杉と檜の人工林で手入れ放棄の手遅れ林も目立ちます。
    こうなると地面に光が入らず下草が絶えて土壌流出も起こり荒れてしまうのですね。

    風力発電施設建設に伴う大規模な造成にはもちろん慎重にその必要性を検証すべきだけど、
    こうした普段からの人と森林の関わり方についても、ただ人間の都合だけで
    自然を利用してきた時代から大きな視点の変換が必要なことは言うまでもなく、
    自然の保護と活用のあり方を作り直していかないとなぁと。
    また地下資源から自然エネルギーへの移行という世紀の大転換はどうしても必要なことだけど、
    中央任せ国任せじゃなく、僕たちが日常生活の中で先ず転換すべきこと、
    暮らす土地での自然との関わり方、それを一人ひとりが考えなくてはなぁと、、
    そんなことを頭の中であれこれと考えながら歩いたのでした。

    平尾ルートに出ると何人もの登山者がいてほとんどが
    一斉登山イベントの参加者の様子。
    一つのグループの方々とお話ししながら登っているうち
    ほどなく頂上に到着〜

    あー、やっぱり予想通り展望台テラスからのパノラマビューは
    360度深い霧に包まれて何も見えず、、、。
    でも続々と人が到着して賑やかになってきました。

    20190623114627d3e.jpeg

    20190623114628930.jpeg


    別ルートから登ってきた友人ともヤッホーと合流出来て、一緒にお弁当を食べていると、、
    だんだん明るくなってきて、お!一気に霧が消えて伊勢平野が眼下に見えてきました。
    そして青空も!!

    20190623114632891.jpeg

    20190623114634780.jpeg

    それから順次ちょっと下がったところにある
    避難小屋を中心として作られた広場に移動して
    風車計画反対運動に関しての報告会が行われました。

    2019062311471659e.jpeg

    なかなか素敵な山の上の市民集会は
    結局100人ちょっとの参加者があったとのことでした。
    報告と質疑応答があり30分ほどで終了し散会となりました。

    僕も顔見知りの人たちとしばらく楽しいおしゃべりをして下山へ。
    帰り道は木漏れ日の中、ところどころで遠景も眺めながら歩けて、ほんとに素敵な一日となりました。

    2019062311471770f.jpeg

    20190623114718788.jpeg

    工房に戻りちょっと休憩し、、もちろんそれから気合いを入れ直して
    この日の制作もしっかりとこなしました。なんせ、、、

    まだかまだかとお待ちいただいてる注文の箪笥、完成を急がないと!!

    2019062311474005f.jpeg

    20190623114742ecd.jpeg

    20190623114739f3c.jpeg

    最後に津市のサイトから美しい経ヶ峰の遠景を。
    うーん、、やっぱりこの稜線に巨大な風車が並ぶなんて、、、

    絶対にありえない!!!!

    2019062311471906a.jpeg




    サルスベリのテーブルと腰掛け - 2019.06.10 Mon

    20190610150925ff9.jpeg

    お客様支給のサルスベリで制作依頼がありました。
    板幅50センチ。こんな大きなサルスベリの木は見たことない。。。。
    板厚7センチ、長さ2.4メートル。重かったです。お客様と2人で必死の形相で
    トラックに積んで持ち帰りました。1人でずり下ろしてなんとか工房内へ。
    j
    2019061015092361d.jpeg

    カウンターテーブルと2人掛けの椅子を二つ作ります。天板と座面にサルスベリを使います。
    脚は一部分だけを除いてヤマザクラで。
    良い色合になった良材でどちらも三重県産の木。

    20190610150922c35.jpeg

    脚のこの部分がサルスベリ。ここだけ拭き漆で仕上げてアクセントに。
    やっぱり拭き漆は素晴らしい。このサルスベリも美しく仕上げてくれました。

    201906101509261d4.jpeg

    天板は蜜蝋ワックスで仕上げました。
    縮み杢を美しく見せてくれます。
    硬いサルスベリを磨き上げてツルツルに。

    20190610150928b06.jpeg

    温暖な三重で育った大らかな味のサルスベリ。
    素晴らしいこの色。

    2019061015092997b.jpeg

    海外からのゲストも多いこのお家のコーヒータイムや、
    立礼お茶席として使われます。

    これからずっと、、、
    いつも楽しいおしゃべりといっぱいの笑顔がありますように。










    コーヒーさとうさんのエントランス建具 - 2019.05.06 Mon

    「水青」のときからのお付き合い、伊勢おはらい町の喫茶店「コーヒーさとう」さんから
    エントランスの建具を新調したいというご依頼があり、吊り引き戸を作りました。

    「水青」開店時の20年前に自動ドアとして取り付けられた建具(一枚は固定)がこれで、、、

    20190506185345b0f.jpeg

    今回僕が作ったのがこれ。
    地元杉材柾目のソリッド建具にしてみました。
    素材もデザインもなかなかに主張が強いのですが、だんだん馴染んできて
    カフェに来られるお客様からも、好評とのことでホッとしています。



    それからここに雑誌や販売用小物を陳列するための棚も合わせて作ることになりました。

    じゃーん。


    20190506184030619.jpeg

    こちらも上手く納まってやれやれ、めでたし。

    201905070637467c7.jpeg

    コーヒーを淹れていただいてマスターご夫妻と息子くんと暫しの間、楽しいお喋りを。
    ほんといつも僕の仕事を理解してくださって感謝しています。

    ということで、伊勢にお詣りにお出かけの際には、「コーヒーさとう」さんへ是非!
    おはらい町通りの喧騒からちょっと逃げたい時は、階段を上がった2階にある
    この小さなほっこりスペースを訪ねてみてくださいませ!



    ミズナラのベンチ - 2019.03.23 Sat



    三月に入って一度急に暖かくなり、もう一気に春爛漫かな、、、
    くらいに感じたのですが、やっぱり三寒四温、寒の戻りにまた、
    余計に寒がってたりしております。

    一年通して頻発した腰痛に苦しんだり、秋は検診に引っかかって
    精密検査を受けたりもして、健康面での不安が絶えなかった2018年
    でしたが、「年明けからは調子が戻るよ、旧暦のお正月を過ぎれば
    もう、絶好調期に入るから!」と気学で運勢を観る友人の励まし通り、
    うんうん、なんかいい感じに気持ちも上がってきて、ボチボチと
    全開モードになりつつある2019、3月半ば。(良いことは素直に信じて自分を
    その気にさせる…)
    ブログ、久々の更新ですねー。読んでくださってる皆さまほんとすみませんでした。

    さて、今年も秋以降に伐られた地元の広葉樹を回収する作業を
    続けています。
    昨年手に入れたエンジンロープウィンチを駆使しての作業にも
    だいぶんと慣れて、結構な難所からいろんな木を出しています。
    ざっとあげれば、ハンノキ、エノキ、ホウノキ、ヤマザクラ、
    タブノキ、クロガネモチ、、、
    ローカルウッド仲間の手を借りてのフィールドワーク、製材風景、
    皮むき、桟積み、の様子もまた紹介していきますが、今日は
    先日納品をさせていただいたばかりのベンチをご紹介します!って
    ことで、いやいや、なんて長い前置きなんでしょう(笑)


    20190323083858426.jpeg

    後ろ姿が気に入っていますので、こちらを先ずは。

    20190323083859f81.jpeg
    w1150 × sh380 × d700 水楢 拭き漆仕上

    地元材の話題から前置きしての、北海道産ミズナラのベンチ、という、、、
    でもいい木でした。10年以上前に丸太で買って挽いた板材一枚から、
    座面、背もたれ、脚の全パーツを取りました。

    木目が繊細で変化に富む、年輪の細かい寒冷地の環孔材ですが、
    糟目(ヌカメ)と呼ばれる細か過ぎるものになると、強度的に粘りが
    無くて椅子やベンチを作るには不安が出てきます。まぁ作れないわけじゃなくて
    デザインが制約されるということですけど。

    このミズナラはその辺がちょうど良い頃加減でした。
    かつては大量に輸出され、世界的評価があった道産水楢はやはり素晴らしい木だと
    改めて感じたのでした。
    でも次はこのベンチをローカルウッドのコナラやタブノキやヤマザクラで
    やっぱり作ってみたいんですよね。


    NEW ENTRY «  | BLOG TOP |  » OLD ENTRY

    プロフィール

    Yoichiro Yuda

    Author:Yoichiro Yuda
    家具工房NEW FOREST
    木工職 油田陽一朗
    〒514-2104
    三重県津市美里町家所4324
    TEL/FAX:059-279-3887

    カテゴリ

    家具工房NEW FORESTについて (1)
    作品の紹介 (0)
    テーブル (16)
    椅子 スツール (14)
    ベンチ (4)
    ワークデスク (2)
    キャビネット チェスト (10)
    TVボード (2)
    シェルフ (3)
    ベッド (1)
    その他 小物 (7)
    製作雑記 (56)
    四方山Essay (22)
    イベント (32)
    Volvox (17)
    未分類 (0)
    プロジェクト (1)

    最新記事

    最新コメント

    最新トラックバック

    月別アーカイブ

    リンク

    このブログをリンクに追加する

    RSSリンクの表示

    FC2カウンター

    QRコード

    QR